TAKINAMI THEATER
自遊人 5月号にご紹介いただきました
2019.03.22
自遊人 5月号
「まちを楽しむホテル。」
当館を取り上げていただきました。
誠にありがとうございました。
以下、内容をご紹介させていただきます。
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「山形座 瀧波」
春を迎えた山形へ。
宿で触れる食・酒・工芸に旅の記憶は深まります。
春が伝える風土の豊かさ
地域の風土を表すのは料理。
里山十帖のローカルガストロノミーの思想を長期研修でしっかりと受け継いだ料理長・大前拓也さんが、ダイニング「1/365」で山形の地の素材を楽しみながら提供しています。
置賜地方は果物の有数の生産地として有名ですが、有機無農薬で野菜づくりをしている熱意ある生産者が多いことでも知られています。
また在来種の野菜や大豆、春は山菜、秋はきのこなど香り高い山の恵みは、他の地域がうらやむほど豊か。
オープンキッチンのカウンターで供される素材の持ち味を丁寧に引き出した料理からは、みずみずしい置賜の風土が感じられます。
「長い冬が終わり、雪の下で蠢いていたものがいっせいに芽吹く4月には、ふきのとうや田芹など香りのものを使います。
また山形県魚である桜鱒のひと皿で、この地域の春を鮮烈に表現したいと思っています。
5月はいよいよ私が山に入って摘んできた山菜をお出ししますので、ぜひ楽しみにして下さい」
笑顔で料理を思い浮かべる大前さんは、里山の春の訪れを心待ちにしているよう。
生産者とのつながりも年を重ねるごとに強くなり、ともに心身に力を与えてくれる食を追求する思いを確かめているそうです。
南浩史さんは「瀧波」らしい企画をこう説明しました。
「毎夕、毎朝、ご希望のお客様を「瀧波の山遊び」と題した無料ツアーにご案内しています。
春の目玉は300メートル上空の山頂で望む残雪が美しい飯豊山や吾妻山です。
雄大な景色とともに、夕暮れは赤湯のワイン、朝はコーヒーをサービス。山へ向かう道すがら、案内役の須藤清市が軽快に語る赤湯温泉のストーリーからは、赤湯が誇る効能の高い湯質を守ってきた町の方々の見識を知っていただく機会になればと思います。
桜前線が訪れる4月、このツアーでご一緒したいのが、日本桜百選になった烏帽子山の千本桜です。
さまざまな種類、逸話を持つ桜が植樹された赤湯自慢の名所も楽しめます」
「瀧波」にはもうひとつ桜の楽しみがあります。
それはふたつの日本庭園それぞれに配された赤湯温泉で一番早く咲く大きな山桜の樹です。
SAKURA棟全室と、KURA棟一部の部屋で、個室露天風呂に入りながら、またリビングでくつろぎながら、静かに姿を愛でるのも一興。桜の時期にお部屋を予約する時は、見頃を問い合わせてみてください。
共に地域を磨く仲間の大切さ
新生瀧波で積極的に企画を発信しているのが若旦那の須藤宏介さんです。
山形市内で酒販店「La Jomon」を営みながら、発酵プロデューサーとして各地で活躍する熊谷太郎さんの協力を得て、日本酒のイベントを開催してきました。
「熊谷さんは6号酵母を使った日本酒やワインを楽しむ『6号酵母サミット』の実行委員長を務めるなど多彩な方。
共催しているサミットの『はなれ』企画には、関東からもお客様がいらしてくださり、私たちが提供するお酒のストーリーやペアリングの厚みを増すきっかけとなっています。
地元の生産者の方に教わる、有機大豆を使った味噌造りのワークショップも好評でした。
少しずつですが、イベントを通じて地域の食文化に触れていただく場をつくっています」
「人と人とが交流し、良い化学反応を起こす場を、ここ「瀧波」でつくっていきたい。
そのためにも自分たちが楽しめて、子供たちに価値あるものと誇れるローカリティを見出していく必要があると思います」
宿を起点に人が集い、地域を豊かにしてくれるように。
「瀧波」の次世代が、地域と人を豊かにする宿の新しい役割を創造してくれることに期待しましょう。
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自遊人さま、ありがとうございました。